春は名のみの風の寒さよ 
-124年ぶり 2月3日の立春-深谷中の上に青く澄んだ空が広がり、明るい日差しが注ぐ朝です。
昨日2月2日は『節分』でした。そして、今日は2月3日ですが『立春』です。立春は二十四節気のひとつで暦の上では春の始まりといわれますが、2月3日に立春を迎えるのは1897年、明治30年以来124年ぶりだそうです。春を迎える立春の前、つまり冬の終わりが節分となるわけで、今年は昨日が節分だったのです。

生徒たちが登校し終えた後、改めて見回すと、桜も欅もすっかり葉を落とし箒のようになっています。そこでふと、朝私が学校に着いたときに用務員さんが少しだけでしたが落ち葉を掃き集めていたことを思い出しました。
早速用務員さんに尋ねてみました。「北校舎と体育館の間にある大きなモミジの木が、毎日少しずつ葉を落としています。この木は春まで茶色くなった葉をかなり残していて、最終的には新しい出てきた新芽の葉と交代するように古い葉が落ちるのです」と教えてもらいました。同じモミジの仲間でも、玄関前のモミジは既に全ての葉を落としています。若葉がきれいな初夏や紅葉が美しい晩秋には同じように見えても、冬から春にかけて見比べてみるとその違いがはっきりします。たまたま目にした時の姿だけで判断できないこともたくさんあるのですね。継続して見ることとともに、「オヤ?」っと感じられる感覚を大切にしていきたいものです。

葉を落とさない方のモミジを見ていたら、その近くで透き通るような黄色い花をたくさん咲かせている蝋梅(
ろうばい)も見つけることもできました。風が出てくると、とたんに冬の寒さに包まれます。蝋梅の可憐な花も北風に震えているようです。

春は名のみの 風邪の寒さよ

『早春賦』の冒頭の歌詞を思い出しました。
暦の上ではありますが、春を迎えたので、校長室前に簡単な雛人形を飾りました。暦の上だけではなく、春を実感できるのはもう少し先のようです。しかし、まだ寒さも厳しいその間にも、既に桜は北風に揺れる枝に小さなちいさな蕾をつけ始めるなど、本格的な春を迎える準備を着々と進めています。深中生たちも、冷たい外気の中で着実に準備をしながら春を待つ木々に負けず、進学・進級したところで
開花する準備をしっかり進めていきましょう!
雛人形を飾ったのは少し早かったかもしれません。でも、校長室の前の雛人形を目にしたら、「4月に開花する準備はできているか?」と自分自身に問いかけてほしい、そんな思いを汲み取ってもらえると嬉しいです。