人類の叡智と誠意
-「独立自尊」と「深中REO-Respect Each Other-」-2月24日、天皇陛下在位30年を記念する式典が行われ、皇居や京都御所にはお祝いの記帳をする人がたくさん集まったそうです。深谷中学校でも国旗を掲揚してお祝いの気持ちを表しました。
「平成」という時代は、今年の4月で終わり、5月からは新しい元号に改元されることが決まっています。深谷中学校は今年度創立40周年を迎えています。「昭和」という時代に創立からの10年間があり、平成になった年には10周年を、平成10年には20周年を、平成20年には30周年を迎えていました。深谷中学校の節目の年は、「平成」という時代の節目と重なっていたわけですね。
今日の式典での言葉には、この「平成」という時代の30年を振り返るとともに、これからをどう進んでいくべきかを考える多くの示唆があったように感じます。
「平成」は、日本の「近現代において初めて戦争を経験せぬ時代」とすることができた時代でした。私たちには当たり前に感じますが、世界を見渡してみても、日本の歴史を振り返っても、決して当たり前のことではなく、多くの人たちの強い意志により築かれたものであることを改めて考える機会となりました。
また、「島国として比較的恵まれた形で独自の文化を育ててきた我が国も、今、グローバル化する世界の中で、更に外に向かって開かれ、その中で叡智をもって自らの立場を確立し、誠意をもって他国との関係を構築していくことが求められているのではないか」という言葉もありました。イギリスのエリザベス女王はつい2ヶ月ほど前のクリスマスに、「違う考え方をもつ人同士が互いを尊重することが大切だ」と強調し、「対立を深める状況にあっても、敬意をはらい同胞として対応することが互いの理解を深める最初のステップになる」という話をされました。時を隔てずに発せられたお二人の言葉は、深谷中学校の校訓
「独立自尊」と
、「深中REO-Respect Each Other-」の関係を教えてくれているようです。
私たちは今、時代の境目に立っていることを自覚し、一人一人が「歴史から学び、未来を創る」「違いを踏まえお互いに敬意をはらう」という人としての「叡智」「誠意」をもっていかなければならないのだと思いますが、いかがでしょうか。